「建設業の2024年問題」とは、2024年4月までに建設業が抱える労働環境の課題のことで、建設業界では、日本の高齢化や労働人口の減少に伴って人材が不足しており、長時間労働が常態化しているという課題があります。
そこで、建設業が抱える課題に対して、因幡電工が取り組む製品をご紹介します。
政府が決定した「働き方改革実行計画」により、暮らしを支える建設業、トラック・バス・タクシードライバー、医師の働き方が注目されております。
建設業では2019年4月の改正労働基準法の施行から5年後の2024年4月から罰則付きの「時間外労働の上限規制」が適用されることになりました。
その中で、一般社団法人 日本建設業連合会は、「時間外労働の適正化に向けた自主規制目標」や「週休二日実現行動計画」などを柱とする「働き方改革推進の基本方針」を定めて、働き方改革のさまざまな活動に取り組まれております。
1.2024年4月からは時間外労働の上限規制が適用
一般社団法人 日本建設業連合会は、時間外労働の上限規制対応の前提となる適正工期の確保を推進するため、より具体的な取組として、2023年7月に「適正工期確保宣言」を決定しました。
出典：一般社団法人 日本建設業連合会ホームページ「適正工期確保宣言」
https://www.nikkenren.com/kenchiku/tekiseikouki.html
2.国土交通省の調査結果から見えてくる建設業の現状の働き方
国土交通省が2023年6月28日に発表した「働き方改革PR動画完成発表会 はたらきかたススメ！～みんなで進もう 働きやすい未来へ～」の資料の中で、建設業における働き方の現状として、建設業は調査産業の合計と比べて、2004年度から少し減少しておりますが「年間実労働時間が68時間も長い」という調査結果があります。
また、「産業別年間出勤日数」も比べると、12日も多いことがわかります。
出典：国土交通省「働き方改革PR動画完成発表会 はたらきかたススメ！～みんなで進もう 働きやすい未来へ～」8ページの厚生労働省「毎月勤労統計調査」年度報より国土交通省が作成
https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001131322.pdf
また「建設業における休日の状況」の調査結果では、建設工事全体では約65％が4週4休以下であることがわかります。
出典：国土交通省「建設業における働き方改革」2ページの日建協「2015時短アンケート」を基に作成
https://www.mlit.go.jp/common/001189945.pdf
3.2024年問題に対して因幡電工が取り組む製品のご紹介
因幡電工では建設業の2024年問題も踏まえて、施工時間を従来品よりも短縮できたり、施工順番を考慮した製品展開に取り組んでおります。弊社が展開している製品の一部をご紹介していきます。
【防火区画貫通部材】
▼防火区画貫通部材 耐火選定ツール
https://www.inaba-denko.com/ja/fireproof
因幡電工総合カタログに記載している各耐火製品の「適用範囲概要」を見なくても、耐火選定ツールでは、使用する配管の種類やサイズなどの情報を入力することで、どなたでも詳細に製品選定ができます。
■スリーブワン 耐火貫通スリーブRT「IRKS-RT」
https://www.inaba-denko.com/ja/product/detail/2646110000
鋼製スリーブにすべてを集約しているため、パテ詰め不要で手が汚れず、配管に取り付けてそのまま挿入するだけの施工が簡単です。
床・壁・中空壁・片壁の防火区画に対応し、被覆金属管・合成樹脂管・ケーブルの防火区画貫通部耐火措置工法部材としてお使いいただけます。
■耐火プラグネオテープ「IRG-T」
https://www.inaba-denko.com/ja/product/detail/1159400000
「国土交通大臣認定」と「日本消防設備安全センター評定」の取得数は500通り以上で、各種配管サイズに対応しているため、さまざまな施工現場でお使いいただけます。
また配管サイズに合わせて自由にカットができ、市販の粘着テープも不要なので、施工も簡単になります。
■耐火貫通ブロック「IRKB」
https://www.inaba-denko.com/ja/product/detail/2452310000
壁設置前でも配管施工が可能になるため、施工時期の自由度が高く、工期短縮につながります。また配管を挿入してアダプターを締め込むだけ！
軽量のため、搬入・施工がしやすい製品となっております。
【支持金具・保持具・結束具】
■縦引配管固定金具 パイプロック ろう付けレス「TKL」
https://www.inaba-denko.com/ja/product/detail/2644910000
火を使わずに固定ができ、ボルトの締め付けだけで施工が完了するため、施工品質を一定に保つことができます。
また、当社従来品と比較すると、施工時間は約40％短縮になります。
■クロスロック Vタイプ「FL-V」
https://www.inaba-denko.com/ja/product/detail/1222250000
吊りボルトと振れ抑制ボルトに挟むだけで仮止めができて、後は電動ドライバーで締めて施工が完了します。当社従来品と比較すると、施工時間は約50％短縮できます。
■チャンネル中間吊り金具「SCC-2N」
https://www.inaba-denko.com/ja/product/detail/4420000
吊りボルトに仮止めし、L型アングルを仮置きができたら、電動ドライバーで締めるだけで施工完了。
ワンタッチで仮止めができるため、簡単で施工時間も短縮できますので、当社従来品と比較すると、施工時間は約50％短縮できます。
【パッケージエアコンドレンアップ配管用部材】
■継手付き断熱ドレンホース「DSH-UP」
https://www.inaba-denko.com/ja/product/detail/607550000
ドレンアップ配管を一体化したことで、接着箇所が少なく工数を削減することができます。
またホースは断熱構造なので、保温工事が不要となり、工数削減を実現しながら漏水リスクも低減することができます。
2024年問題は建設業だけではなく、高齢化や労働人口の減少についてさまざまな業界でも課題や問題点を抱えることになります。
デジタル化や省人化について、ますます企業は業務の効率化および生産性の向上を図ることで、労働者にとって働きやすい環境を構築することが求められます。
弊社も製品や耐火選定ツールのような仕組みを通じて、課題や問題に貢献できるよう、製品開発を行ってまいります。
【建設業の2024年問題とは？まもなくやってくる2024年問題に少しでも早く対策を！｜INABA note vol.14】
