ここから本文です

イナバノート

業界情報やソリューション事例など因幡電工からの情報をお届けします。

2024.01.18お役立ち情報

冷媒用被覆銅管の不具合事例について理解しよう!(1)(一般社団法人 日本銅センター「冷媒用被覆銅管施工マニュアル」より転載)|INABA note vol.16

INABA noteでは、冷媒用被覆銅管の「腐食・割れ」や「変色」について説明をいたしました。
今回はその他に発生する不具合事例をご紹介します。未然に予防する対策をしましょう。

1.冷媒用被覆銅管の表面結露について

■不具合状況
冷媒用被覆銅管の表面に結露水が発生しており、滴下して天井面を濡らしている。
冷媒用被覆銅管の表面結露-因幡電工(INABA DENKO)

■発生原因
冷媒用被覆銅管は冷房運転時に低温の冷媒が流れるため、配管表面が低温となる。
冷媒用被覆銅管は、10mmまたは20mm厚(一部を除く)の保温材が被覆されているが、高温多湿の厳しい環境下では保温材表面温度が露点温度以下となり表面結露が発生し、ひどい場合は滴下して天井面を濡らすこともある。

■対策
配管設置環境の最悪条件を設定し、使用する冷媒用被覆銅管の技術資料等から、防露範囲に収まっていることを確認する。
保温材厚さ20mmの配管でも防露範囲に収まらない環境で使用する場合は、冷媒用被覆銅管の上からさらに保温材を増し巻き処理する。


2.保温材接続部の分断について

■不具合状況
粘着テープで処理されていた保温材の接続部が、後日分断して銅管が露出していた。
保温材接続部の分断-因幡電工(INABA DENKO)

■発生原因
冷媒用被覆銅管に使用されているポリエチレンフォーム保温材は、暖房運転時の熱負荷を受けることで、最終的に長さ方向で最大約2%程度の熱収縮が発生する。
通常の粘着テープの粘着力では、保温材の熱収縮力の方が上まわるため、保温材接続部が分断して銅管が露出したものである。

■対策
保温材接続部は、保温材同士を隙間ができないように突き合わせて、保温材接続専用のテープを巻き付けて接続処理するか、専用の接着剤で接続処理する。
※INABA note vol.9「冷媒用被覆銅管の保温材の接続、配管の支持、保温材の保護及び防火区画貫通部の処理について知ろう!」もご参照ください
 


冷媒用被覆銅管の「腐食・割れ」や「変色」以外の不具合事例を2つご紹介しましたが、不具合を理解して対策をすることで予防ができます。
ぜひご活用ください。


【冷媒用被覆銅管の不具合事例について理解しよう!(1)|INABA note vol.16】

SHARE

  • Twitter
  • Facebook
  • LINE

この事例で紹介した製品

関連記事